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線量管理の義務化 IVR装置編 その5

線量管理の義務化 IVR装置編 その5

 

こんにちは、非常勤放射線技師のPです。

10月になり秋らしい陽気になってきましたね。登山が趣味の僕としては山を遠目に見ているだけで気持ちが晴れやかになってきます。

 

今までこのブログでは『IVR装置の被ばく線量管理の義務化』のなかでも『管理』を中心に話をしてきました。

今回は線量管理をすることで、現場の何が変わるのかについてお話していきたいと思います。

 

被ばく低減の目的

 

これは私の勝手な考察ですが、放射線被ばく線量管理の目的は大きく分けて2つあると考えています。

 

  1. 患者のための被ばく低減
  2. 医療従事者のための被ばく低減

 

DRLの数値は、患者に対して適正な被ばく線量となるよう目安にするための数値です。

患者に対して被ばく低減を行うことはとても大切なことですが、それ以上に術者の被ばく低減も大切です。

 

例えば、一日に心臓カテーテルやIVRの検査が10件あったとして、

患者一人一人の被ばくは大したことなくても、術者や検査に関わるスタッフは患者10人分の散乱X線を被ばくしてしまいます。

そう、患者の次に問題なのは私たちの職業被ばくです。

 

なるべく抑えたいから

 

IVRの検査や治療において、職業被ばくを伴うことは仕方のないことかもしれませんが、できれば最小限に抑えたいですよね。

それも我々は日常的に被ばくをしているわけなので、より神経質になる必要があります。

 

 

そして、2021年4月に水晶体の等価線量限度の変更があります。

この水晶体の等価線量限度の見直しは現行の線量限度を大きく下回ります。

かなり厳格に線量限度が設定されるようですね。

 

 

2020年4月に線量管理の義務化が始まり、2021年4月からは水晶体の等価線量限度の見直しが行われます。

 

線量管理を適正に行うことは患者のためでもありますが、

最終的には私たちのためでもあるのかなぁ、なんて思いました。

 

 

考えるヒト