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エコノミークラス症候群

こんにちは。
R.O.SのWeb担当のカワジリです。
みなさんはエコノミー症候群というのを聞いたことがあるでしょうか?
厚生労働省の説明によれば、

【エコノミークラス症候群とは】
食事や水分を十分に取らない状態で、車などの狭い座席に長時間座っていて足を動かさないと、血行不良が起こり血液が固まりやすくなります。その結果、血の固まり(血栓)が血管の中を流れ、肺に詰まって肺塞栓などを誘発する恐れがあります。

とあります。

苦しむ人

有名なエピソードでは飛行機の長時間移動で同じ姿勢を取り続けたために、エコノミークラス症候群を発症するというものですね。

しかし、エコノミークラス利用者に限定し発生する疾患との誤解を与える事から、欧米での呼称を訳した呼称の旅行者血栓症も提言されている[wikipedia]が、バスなどでの発生は希れだとしてロングフライト血栓症と呼ばれたりもしています。

 

最近ではこれらの静脈血栓による疾患を総称してVTE(静脈血栓塞栓症)と言います。このVTE(静脈血栓塞栓症)にはPE(肺塞栓症)とDVT(深部静脈血栓症)が含まれます。

 

このVTE(静脈血栓塞栓症)って・・・

病院内でも起こる可能性があるのです。

例えば、人工関節の置換術や腹部手術を受けた患者さん、内科疾患で入院中の患者さんは高リスク群に入ります。入院中の患者さんはベッド上で安静にしていなければいけないケースが多く、動きに制限がある状態が長く続きます。

筋肉を動かさない時間が長いと静脈内に血栓ができてしまいDVTとなり、この血栓が肺動脈に流れて詰まってしまいPEとなる可能性が高まります。いわゆるVTE(静脈血栓塞栓症)を発症することになります。

 

血栓の発生を早期に診断し適切な治療を行えば、PEやその他の合併症を防ぐことができます。

VTE(静脈血栓塞栓症)は検査によって重症を予防することが可能です!

 

静脈血栓の発生部位の97%以上が下肢の深部静脈ということがわかっています。

画像検査(静脈エコー検査、造影CT・MRV、静脈造影)を行うことで診断が可能ですが、この中でもエコー検査非侵襲的でもっとも簡便にできるものとして、下肢静脈の検査ではゴールドスタンダードになっています。

また、保険点数の改正で下肢エコーが新設され、450点取れるようになりました。以前より100点増加です。下肢エコーがかなり有用な検査であり、必要度が高いことは明らかです。

エコーのできる技師

 

ただ、エコー検査の性質上、その精度は検者に委ねられます。

ドクターは私たちコメディカルスタッフを信頼して検査を依頼します。そして、もちろん患者さんも私たちを信頼しています。私たちには確かな知識と技術が求められるわけです。

そこで弊社では月に数回勉強会を開催しています。契約施設様の協力を得て、業務終了後にスタッフ同士で実技演習なども行っております。弊社には新人もいますが、安心の教育制度がスタッフのスキルアップと患者さんの安心を支えています。

 

これからも契約施設様から安心して検査依頼していただけるように、会社全体で努力を続けていきます。

宜しくお願いします。